ある分野の専門ではない人が、その ”ある分野” で目を惹くものを作り上げること、そしてそれがその ”ある分野” の人から見て、これはやられたな、と思うほどに、魅力あるものを世に出すことは、芸術の分野で時折見られることである。
建築の場合、その文法や言語が特殊なせいもあって、それほど多くは無いかもしれないが。
スペインカタロニアの彫刻家による自邸。
アーチのその形状(縦横比と高さ)と構成だけを趣旨とする方法論は、非常に賢い。戦略的であるともいえる。さすがに、並みの建築家以上にフォルムとその威力について考え続けているのだろうなと感心する。
住めるように、それも非常にかっこよく住めるようにインフィルされていながら、作り過ぎていない。映画や舞台のセットのような仮説的、モックアップ的な雰囲気も、幻想的な情緒も同時に持ち合わせている。
Victoria Secretのプロモヴィデオにも、その空間は生き生きと表れている。