20240716

盛岡のセセッション


盛岡の古い写真館...ファサードに大きな人魚




Otto Wagnerが好んだ くすんだアルミ色

誰が設計したのか、日本の分離派 < ウィーン分離派 だろうか?


とはいえ、どこの誰、は置いて、なかなかチャーミングです。壊さないでね。


20240714

映画_アンゼルム_??


キーファーの ”鉛の本”







Wenders監督の新作映画、「アンゼルム “傷ついた世界”の芸術家」を観た。

20年前にベルリンを訪れる機会があったときに、Hamburger駅を改修(convert)した美術館に行った。ずいぶん長い間毎年、大学の演習時間に紹介した。

そこには目をむくような意匠はまるでなく、非常に落ち着いた場所で、キラキラ嗜好が強い今となっては、日本でも世界でも再びこれから取り上げられることは少ないのではないかと思う。

あの当時は、アンセルム・キーファーについての知識はそれほど持っていなかったし、また、日本ではそれほど注目されていなかったと思う。例外的に、キーファーにインタビューさえした多木浩二の”シジフォスの笑い”をていねいに読んだ後では、多木さんの意味深な表現が多いからか、キーファーの表現とマニフェストに至高性さえ感じていた。

ところが、この映画でWendersが撮ったキーファーは、巨大な廃工場をアトリエにして、自分の作品と蒐集した雑物が溢れるその中を、口笛を吹きながら自転車で走る、葉巻をくわえながら建設機械を使って巨大絵画をつくる、ヨセフボイスゆずりのパフォーマーであって、稀代の享楽者であった。私はそう感じた。

映画の終盤では、ドイツの歴史的罪についてキーファーは今も教条的に断罪し続けている、というようなコメントが出てくるが...?? である。キーファーはしごくシンプルにパリピじゃないですか?

でも、パリピだからこそ、今も自分のペースで(不必要に自省することなく)断罪できるのではないですか?だから聞く価値があるのではないですか?

キーファーの今までと今を知れて、かついろいろ考えさせられて、たいへん勉強になりました。


https://www.youtube.com/watch?v=JYb4wDJKpsQ&ab_channel=HanWayFilms

https://www.youtube.com/watch?v=S9WnnSw1vT8&ab_channel=%E3%82%B7%E3%83%8D%E3%83%9E%E3%83%88%E3%82%A5%E3%83%87%E3%82%A4






20240711

福島県教育会館

ずっと以前から見たいと思っていた前川事務所の初期(1956年)のもの。

機能を形態に置き換えて、それをつなげた時点で「これで良し」として...そのまま模型をドンと机の上に置いて、速やかに実行していった建築なのでしょう...このようなのは稀だと思います。

モダニズムへの純粋な志向、そしてそれが開いてゆく社会に大きな共感を持てるはずだと感じていたのでしょう。その意味で、今では決してできない建築。

とはいえ、なかなかカッコイイのです。



















錦鯉の里_小千谷市