20240530

旅先で昔の別の旅を想い出す_Le puyのサンデギーユ礼拝堂




先日、旅先の地方都市を歩いていたら、小さな古書店の前を偶然に通りかかって、その小さなショーウインドウに「今週のおすすめ」みたいな感じでこの本が飾られていた。とても懐かしくて譲ってもらった。

実は、この本そのものが懐かしいわけではなくて、この本の表紙のLe puyの礼拝堂には、学生の頃訪ねたことがあったからである。「ああ、こんなところに行ったんだった。」と。

当時はネットなんかもちろん無いから、ヨーロッパの建築の情報は極めて限られていて、大学の副教材だった「西洋建築図集」のなかに、数枚の小さくて印刷の荒い白黒写真を見ただけだった。けれど、それらの小さな数枚の写真に魅せられて、岩山に頂くこのフレンチロマネスク教会を訪れた。

この写真から素直に想像できるように、礼拝堂に到る階段はたいへん急で、息を上げながら登って行った。堂の前に着いたら、オープン時間を少し過ぎているのだけれど、入り口の扉は締まっている。どうしたものか、と考えていたら、下から、はあはあとの息遣いとともに、ピンク色のコートを着た少女が頬を赤くさせて上がってきた。下にある教会の牧師さんの娘さんで、鍵番だった。「お客さんがこんなに早く来るとは思ってなかった」なんて声をかけてくれて、扉の鍵を開けてくれた。「スケッチをしたいから30分くらい居たい」と伝えて堂内に入った。

礼拝堂のなかはほの暗く、目が慣れて初めていろいろと見えてくる。

黒いペンがインク切れしていて、鉄道旅行のガイドブック(トーマスクック)に赤入れする赤ペンしか持ち合わせてなかった。




スケッチが終わってから外へ出たら、その少女は下に戻ったみたいで、そのあとお礼を言うことはできなかった。そんなこんなを今も想い出す。

1984年4月12日と記してあるから、もう40年も前のこと。


20240518

盛岡のJohn Heyduk

これ、Heydukでしょう?

このユーモアの感じ...絶対Heydukですね.

間違いない(笑)





20240507

Jandek

 


時々Jandekの声を聴く。

いわゆる、心地よい”調べ”をつくれない、上手になれない音階--我々は聞き馴れない--と、消え入りそうなLyric...けれど、もうちょっと聴いてみようとする。

JandekのこのYoutubeに200近いコメントがあるのを見て、そこにコメントを残そうとする人が少なからずいるのを見て、それらのコメントのいくつかが実に切実に彼らの心を語っているのを知って、私は安心する。Jandekの空気を必要とする人たちがいろいろなところにいる。


錦鯉の里_小千谷市