20080105

なんだこりゃ、バルセロナにて

昨年末、多忙の中10日を休み、たくさんの人に迷惑をかけつつスペインへ行った。おおよそ20年ぶりの濃密なバルセロナ。

ガウディのカサミラやカサバトリョは、20年前の当時は観光名所ではなかった。カサミラもカサバトリョも中庭までしか入れず、警備員(管理人?)に追い返された。幸運にも、カサバトリョではバルセロナの建築家協会の会員たちだったと思うが、1戸の住宅の見学会に遭遇し、日本からわざわざ来たのなら一緒に見ましょう、と案内を受けた。

ところが今は、双方のカサとも、内部にも入れるし、カサミラは屋上まで上がれる。まあ、ガウディについては、次回に。

20年前には無かったビッグネームの建築家、Jean NouvelとHerzog de Mouronの2作を見に行く。結論から言うと、なんだこりゃ。

Jnのタワーは、1階のエントランスだけを見た後、それ以外の公開されたスペースには足を踏み入れなかった。パリの副都心でJNが見せた美しい模型から10年以上は経っていると思うが、あのパリのプロジェクトもこんな風にするつもりだったのだろうか?

ファサードの下品な色使い、新手のジャロジーか???貧相極まりない


続いて、HMのコングレスホール。バルセロナの海沿いの再開発。さびれた場所、再開発なのにもうさびれている。

中には入れなかったので、概観のみ。上記のJNの作品と同じ。ちょっと考えたまま、思考停止。ディテールなど無し。軒天井のステンレス板は、へたくそなパチンコ屋でもこうはしないだろう、と言う風な下品さ。学生の卒業設計がそのまま出来た風。これもまた、ひどかった。


コングレスホール近くに、雑誌AUで紹介された集合住宅。ファサードがルーバー扉なので、フォルムが輻輳して美しい。けれど、ディテールが大雑把なせいか、アルミアルミしすぎているせいか、香りが感じられない。

ああ、メディアなど信用してはいけない、の好い見本となる建築群であった。正直、がっかりしたし、また、よおし、と元気も出た。

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錦鯉の里_小千谷市